平均的日本男性

暇つぶしのドキュメント

約1分で読める記事を中心に、やってみた/試してみた暇つぶしを系統別でご提案!

恩師の墓に酒をかけてあげたい人生だった

漫画とかで見るあの行為をやってみたい

実際には見たことがなくてもなぜか理解(わか)るこの行為。自分には恩師と言える人はいないけどやってみたらどう感じるんだろうか?

大人になるには何が必要か

思えば、あの頃思い描いていた「大人」と現状は程遠いものになっているなと感じる。30代と言ったらもっと成熟していて渋くてダンディな大人になると思っていた。未来のことを考えつつも、少し人生を振り返るような生活を送っていると思っていた。

 

しかし現状はどうだろうか。正直、精神年齢は大学生ぐらいのときと変わらず、生活も「今」が楽しければそれでいいかな、なんて思いつつ暮らしている。

 

こんなんでいいのか…?そう思う自分もいる。あの頃思っていた“30代像”とのギャップは埋めがたい現状がある。

であればどうすればこのギャップを埋められるだろうか。思い付くのは、とりあえずダンディな振る舞いをしてみること。とりあえずやってみれば自ずと勝手に板についていくのではないだろうか。形から入ることは悪いことじゃない。

 

ところで、ダンディな行為ってなにを思い浮かべるだろうか。

お酒をロックで飲むとか葉巻を吸うとかいろいろあると思うけど、僕が思う№1ダンディ行為、それは

恩師の墓に酒をかける

これに尽きる。

 

自分には酒をかけられるような恩師はいないし、「お酒もったいねー!」と思ってしまう貧乏性だけど、昔お世話になったお酒好きの恩師のためにわざわざお酒を購入しお墓にかける行為は哀愁も漂っててめちゃくちゃ渋いと思う。

まぁ実際にそんな人が実在するかどうかはさておいて、この行為自体の背景とかも考えると渋くてエモいなと感じるわけだ。(でも実際にやったらおそらく虫とかが沸くので本来はNGだ)

 

僕としてはダンディさや渋さが大人になるための必要条件と考えているのだ。

 

今週のお題「おとなになったら」

 

 

 

疑似「恩師の墓」を作ってみよう!

酒をかけられるような恩師は居ない。けど、無いなら作ってしまえばいいとも思う。渋さを得るにはどうしても「恩師の墓」が必要なんだ。

なので疑似「恩師の墓」を作り、それに酒をかけてみることにする。

 

用意したのはこちら。

ウォールインテリア(正方形)

スプレー(グレー)

 

詰め替え用ボトル

色紙(灰色系)

白ペン

 

まずはウォールインテリアの外側だけをグレーで塗装。

灰色系の色紙に白ペンで「恩師之墓」と記入し(墓文字っぽく)、詰め替えボトルに入れる。

 

この二つを組み合わせればあっという間に疑似「恩師の墓」完成。

これでいつでもお参りができる。

 

 

 

家で飲んでみた

さっそく名もなき恩師に酒をかけてやろうじゃないか。この人は生前お酒が好きだったからなぁ…(設定)。

 

「俺からの餞別だ、受け取ってくれよ」

「あんたが好きだった酒だ…」

嘘である。この酒はただふるさと納税でもらったお酒だ。

 

でも意外とこのお酒をかける行為はけっこうサマになっている気がする。やっている自分としてもなにやら景気がいいというか胸がすくような思いだ。

 

そしてこの疑似「恩師の墓」は、かけたお酒を自分で飲めるというギミックがある。恩師の墓を伝ったお酒を自分で飲めるなんてエコじゃないだろうか。昨今のSDGsにも則していると思う。

無き恩師を憂いながら飲んでみた

とっても空虚な味がした。

 

なにか大事な要素が抜けている気がする。おそらく、雰囲気が足りていないんだと思う。墓にお酒をかける行為は周りの環境が整っていることも重要なんだろう。外で、静かな場所で、2人で対話するような雰囲気が必要なんだと思う。

ただでさえ恩師などいないのに、このままでは情緒もへったくれもない。大人の渋さを獲得するために、もっと完成度を上げていきたい。

 

 

 

外で飲んでみた

やはり外でこそ、この真価が発揮されると思う。雰囲気って大切だ。

ということで近くの公園にやってきた。今日は少し風が強いが、晴れていて恩師を弔うには絶好の日和だ。確かこの人から大事なことを教えてもらったのもこんな日だったかな…(設定)

 

「こんな日に飲む酒は格別だろ…?」

「たくさん、飲んでくれよ…」

 

 

まぁ、結局は自分で飲むんだけど。

 

さてさて、恩師の酒をいただきますよ。しかし疑似ではあるものの、野外で墓を模したものに掛けた酒を飲むのはいささか罰当たりな気もする。お供え物を盗み食う感覚に似ているかもしれない。

まぁいい。もったいないし、晴れてて気持ちいい中で飲む酒は基本的に美味しいはずだ。

うんうん、美味しい。シンプルにこのお酒自体が美味しいな。

 

しかしながらこの恩師とは対話することがないな。なにせ会話デッキがない。こういう時ってたぶん過去のアレコレを思い出しながら心の中で対話をするもんだと思うけど、僕とこの恩師には過去がないのでお互い無言でお酒をかけ、かけられるという歪な関係性になっている。

 

結局、お酒自体の美味しさが際立っていて且つ晴れた野外での飲酒が気分良かったので、最終的には恩師そっちのけで一人でお酒を飲んでいた。

今日は風が強く吹いていた。

 

 

 

おわりに

恩師はいないけど想いは果たせた。

疑似ではあったけど当初思っていたよりかは実物の墓に酒をかける行為と近しい身体感覚はあったように思う。先にも書いたが、墓を伝う酒を見るのはなんだか胸がすくような思い、という表現がぴったりだ。

 

しかし、「身体感覚」とあえて書いたのは、やはり精神面での感覚は本物のそれとはまったく異なると直感が言っているからだ。そりゃそうだよな、自分のなかの恩師とはエピソードトークできるような過去がないもんな…。

 

やはりなにか足りないと感じていたのは雰囲気ということではなく、恩師そのものとその人とのエピソードなんだね。それがあってこそこの行為も意味が出てくるというわけだ。外面ばかり整えてもただお酒が美味しいだけなんだ。

 

とは言え、お酒を美味しく飲めるというのも大人には必要なこと。お店で日本酒が振る舞われる際、升にコップが入っていてそれに注がれることがある。今回の疑似恩師の墓とそれは、升の中がコップか墓かというくらいの違いだ。であればお酒を美味しく飲むアイデアとしては良いかもしれない。ちょっとしたエンタメ要素もあるわけだし。

 

ダンディな大人にはまだ遠いが、学びもあったということで今回の試みで前進したということにしておこう。

 

 

 

暇つぶし評価

【最大評価★5つ】

時間つぶせる度:★★★⋆

楽しさ:★★★⋆

実用性:★★

費用の掛からなさ:★★★★

おすすめ度:★★★

 

おわり