平均的日本男性

暇つぶしのドキュメント

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地元(愛知県)の知らん郷土料理を作って食べてみたけど根底はやはり愛知県だった

全然馴染んでない郷土料理がいっぱいある

先日、なにげなくテレビを見ていたらロケ地の一般家庭にお邪魔して郷土料理を作ってもらいそれを食べまくるという企画をやっていた。

他県の話だったのでもちろん見たことも聞いたこともない郷土料理だったが、それを作っていた一般家庭のお母さんたちもなんとなくその料理に対してよそよそしい感じが出ているように見えた。

常にこの世に対して斜に構えている僕からは「その郷土料理ってほんとにいつも食べてるものなの~?」と思えてしまった。僕は基本的にひねくれている。

 

でも実際どうだろうか。「郷土料理」と言われて自分の地元の郷土料理がなにか思い浮かぶだろうか。

ご当地グルメだったらいっぱいある。愛知県、というか名古屋であればみそかつや手羽先、あんかけスパきしめんなどなどかなり種類があるし、自分の食生活に馴染みのある料理もいっぱいある。

いらすとやで「名古屋」で調べた1ページ目でこんなに出てくる
ちなみに右上の「愛知県のキャラクター」は今まで一回も愛知で見たことがない

しかし、「郷土料理」ってなんだ?

なんなんだ?

 

調べてみても提供してる店はほとんどないっぽい

まずは愛知県の郷土料理がなんなのかを調べてみた。

冒頭のテレビの「農林水産省 うちの郷土料理」で検索するとこのページが出てくる。

www.maff.go.jp

(自分の地元の郷土料理が気になる人はチェックチェック!)

 

こんな感じで都道府県別に見ることが出来る。

 

 

早速愛知県を見てみると…

「あ~!そういえばあるね!」というもの

「誰だキミは」というものが入り混じっていた。

 

「あ~!そういえばあるね!」は例えば、鬼まんじゅうや五平餅など。

有名どころで言えば、きしめん味噌煮込みうどんも郷土料理の枠に入るようだ。

 

一方で「誰だキミは」な郷土料理は、じょじょ切りや黄いないおこわなど。

ジョジョの奇妙な冒険と何か関係が?

「黄色い」を「黄いない」と言う愛知の方言があった気がする
だとしたらネーミングが直球すぎる

まぁただ、単純に自分が知らないってだけの可能性も高い。愛知はけっこう広いので、例えばじょじょ切りで書かれている渥美半島は旅行でしか行ったことないくらいだ。
しかも本当の地元でも知らなかったというパターンがある。2年くらい前におこしもちというものが愛知限定の風習だと知った時は衝撃を受けたものだ。

miunderbar.hatenablog.com

 

 

有名な郷土料理を味わうことができるお店は各所にある。きしめん味噌煮込みうどん、味噌おでんや五平餅なんかも置いてそうなお店に行けばあってもおかしくない。

しかし…!しかしだ。じょじょ切りや黄いないおこわ、酢味噌そうめんやかりもりの粕漬けとかは今だ愛知の飲食店で見たことはない。(もし取り扱ってる飲食店さんがあったらごめんなさい)

今回気になってざっくりとネットでも調べてみたけど、名古屋駅周辺ではそれらマイナーな郷土料理を扱っているお店は見つからなかった。

 

 

 

自分で作っちゃお!

なのでマイナー郷土料理は自分で作るしかない。どんな感じなのか気になっているので簡単に作れそうなやつを作って食べてみようと思う。

 

まずは酢味噌そうめん。季節的にもそうめんが食べたかったのでぴったりの一品だ。

味噌に酢という組み合わせは名古屋でも聞いたことがない。でも言われてみれば、味噌の濃さを酢でさっぱりさせるという発想は理にかなってる気がする。

 

作り方は簡単だ。味噌に酢を混ぜるだけ。

赤味噌はさすが愛知県なだけあって、こんなタイプのものが市販されている。

お湯でとくだけで赤味噌汁が出来る

 

これを酢と混ぜて、

 

そうめんにかければ出来上がり。

自家製 酢味噌そうめん

うん、味噌カツとかが好きな自分にとっては全然悪くない見た目だ。味噌を憎んでいる人からしたら最悪の見た目かもしれない。

 

 

 

次に作るのはじょじょ切り。見た目も名前もマジで未知。ただ、作り方を見るとどうやらおしるこ的な料理のようだ。

茹でた小豆と小麦粉で作った麺を、水・砂糖・塩で煮込み味を調えて完成とのこと。

赤飯用だけど水煮されているのでこちらで代用

小麦粉に少量の水を混ぜて伸ばし、

切って茹でる。

水煮あずきと砂糖大さじ4を投入。(砂糖の量がえげつない)

 

完成!自家製 じょじょ切り

見た感じかなりおしるこに近い。お餅の代わりにうどんもしくはきしめんを入れた感じだろうか。
しかし砂糖の量が尋常ではなかったのでかなり怖い。愛知は“味の濃さ”に対してあまりブレーキをかけない傾向があるので、この砂糖の量が常識の範囲内にいるのか非常に気がかりではある。

 

 

 

愛知県の郷土料理は良い意味で期待通り

それでは早速ご賞味していく。

 

酢味噌そうめんから。

このビジュアル。茶色。ザ・名古屋。

唯一心配なのは酢とそうめんの相性が良くないということ。芸人がそうめんを酢につけて食べて「ぶほっっ」となっているのを見たことがある。

 

そんな懸念をよそに、実際に食べてみると酢は完全に味噌に完敗していた。

服従させられていた、という表現の方が近いかもしれない。ほんの少しのさわやかさはあるが、赤味噌が「主役は俺だ」と言わんばかり。酢はコテンパンにされた上で、赤味噌を引き立たせるために引きずり回されている、そんなイメージ映像が脳裏によぎった。

 

味としては完全に名古屋色に染まっている。シンプルにさらっとした赤味噌でそうめんを食べている感じ。濃いめの味噌カツのカツが麺に代わってる感じ、というのが伝わりやすいかも。

口当たりが「するっ」じゃなくて「ドゥルルっ」なので、サラッと食える感じではないんだが、よく訓練された愛知県人である僕は美味しくいただいた。実家でそうめんが出た次の日、赤味噌汁にそうめんを入れていたのを思い出した。

 

 

次はじょじょ切り。

食べる前の砂糖の量にかなりビビっていたが、食べてみて衝撃。

味は意外とまとまっていた。意外とイケるやん!と良い意味で期待を裏切ってくれた。

 

ただ食べ進めると気付く、これはおしるこにうどんぽいものが入ってるだけだと。

まぁ麺は小麦なので一応はご飯ぽさも残ってる。しかしご飯として捉えるとするとこれをどのタイミングで食べればいいのだろうか、アメリカンドッグと同じくらい謎だった。

 

食べ終えてしばらくすると急激な眠気が…。血糖値が爆上がりしてるのが感じとれる。この心地よさはある意味ごちそうなのかも、と最後には思った。

 

 

 

知らん郷土料理だったけど、思っていた通りではあった。

県外の人は名古屋(愛知県)の飯と聞いて、まず真っ先に「味が濃い」と想像するだろうと思う。

 

その思い込み、

 

まぁ実際のところもう少し正確に言うと、「食材の味を調味料等で底上げしがち」ということなんだと思う。結果的に味が濃い傾向になる。

それを良しとするかは人それぞれだと思うけど、僕としては好きだし今回の郷土料理もそれに沿ってて期待通りの出来だった。満足。

 

 

 

おわりに

根底の部分では愛知県の味を感じられたけど、そうは言ってもやはり馴染みのなさは拭えない。最後に馴染みの郷土料理を食べて中和しておきたい。

 

マジで愛知県人の生活に根付いている郷土料理を紹介しておく。

袋めんの味噌煮込みうどんと鬼まんじゅう

寿がきやが手掛けるこの味噌煮込みうどんはおそらく全愛知県人が食べたことがあり、かつ大好きな郷土料理だ。実は愛知県人は、スガキヤ店舗で食べるラーメンよりこの袋めんの方が好きだ(と思う)。

また、鬼まんじゅうは正直全国区だと思っていたので冒頭のサイトを見て驚いた。サツマイモのほのかな甘みをギュッ!!!と濃縮したまんじゅうで、見た目はサツマイモをどろどろに溶かして再成形した感じなんだが、味もまったくその通りのまんじゅう。なぜか小さいころから知っているのでおそらくは給食などで供されていたのだろうか。

 

これらは地元に密着しているスーパーならだいたい取り揃えている。

安心の並び。
土曜日の昼が想起される。

やっぱり馴染みのある郷土料理も美味しいね。

 

でも自分の地元なのに知らない郷土料理があるという事実だけでちょっと面白いので、暇つぶし程度に冒頭のサイトを見てみることはおすすめする。

郷土料理サイドもそのくらいの感覚で見てもらった方が気が楽だと思う。「こんな料理あるんだ、へぇ~」くらいがちょうどいい温度感。無理に知名度上げようとかそんな気持ちは郷土料理側もないだろう。

僕は今回作って食べてみたけど、まぁ、そういうことにしておこう。

 

おわり