ラーメン三銃士!?
ラーメン三銃士とは…
ネット上でこすり尽くされているミーム。画像を見たことがある人は多いだろう。麺とスープと具材の専門家が車から降りている画像はあまりにも有名。ちなみに原作は「美味しんぼ」
ネット住民におもちゃにされまくっているこの1シーンだけど、一度振り返って考え直してみてほしい。
ラーメンを構成する要素それぞれで専門家がいたらシンプルに最高に美味しいラーメン出来上がらない?
これを検証せずして彼らをバカにはできない。
そうだろう?さんざんバカにしてきた人は反省してほしい。
いまこそ彼らを鑑みるべきときだ。
僕も今まで彼らをバカにしてきた。恥ずべき心構えだ。見下げた根性だ。
そうだとも、いまこそ彼らの存在を正しいものとして啓蒙すべきときなのだ。
三銃士のラーメンを味わうにはどうしたらいいか?
とは言え「ラーメン三銃士ってなんだよ」という思いは残る。
というか「ラーメン三銃士」という呼び方が悪い。「ラーメン三銃士」という呼び方が現状を招いていると思う。なので実際はそう呼んでいるあのおっさんが全部悪い。そんな言い方をしたが故におもちゃにされまくっていると言っても過言ではない。
本質はそのあとの紹介だろう。
要は彼ら3人とも、それぞれの専門家なのだ。プロなのだ。
そこに疑いの余地はないだろう。このページのあとどのような展開になっているかは知らないんだが、彼らはプロなんだ。
そんなプロフェッショナルが集まったら美味しくなるのは必然ではなかろうか。
そしてそんなプロが作ったパーフェクトなラーメンはまさしく至高の一杯になるのではないだろうか。
………食べてみたい…!
食べてみたいなぁ…!
この画像を見てしまった者ならよぉ!
でも実際はいないわけじゃないですか、ラーメン三銃士。
てかラーメンにおいて、それぞれの要素だけでのプロってあんまり考えられなくないですか?
ラーメン作ってたら全部の要素でプロじゃん。
じゃあ全部の素人である僕はどうしたらいいの?って話。
考えた結果、こう思い至ったわけだ。
これに思い至ったとき僕はワクワクしたわけだよね。
だって漫画のラーメン三銃士よりかなり現実的だし、おそらく彼らより美味いラーメンが作り出される可能性すら見えたわけなので。
名古屋の三銃士を求めて
というわけで名古屋駅近くでそれぞれの専門店がないかを調べてみた。
麺、チャーシュー(トッピング)、スープをそれぞれ専門で扱っているお店で購入して合わせれば、それはもうラーメン三銃士が作ったラーメンと言うほかない。異論はないですね?
スープが鬼門かと思われましたが、なんと都合よく名古屋駅周辺だけで3店見つけることが出来ました。
・直売もしている製麺所
・お肉屋さん
『棚橋畜産』
そしてスープは、まぁ、あくまで“スープ”専門ということで…
・スープ専門店
『スープストック東京』
異論はないですね?
さっそくそれぞれの買い出しに向かう。
外観は郵便局のようだ。外から見えるPOPも切手一枚当たりくらいの金額に思える。
こんにちは~。ラーメン一玉ください。
はい、80円です。
安っ!
麺だけを買ったことがないから知らなかったけどこんなに安いんですね。
ちなみに少し店の方と話したところ、この店舗内で麺を作っており賞味期限がかなり短い(≒その日のうちに食べる必要がある)ので基本は周辺のラーメン屋に卸しているとのこと。
つまりはラーメン屋で食べるような本格的な麺を入手できたわけだ。幸先がいいぞ!
次に向かったのは棚橋畜産。
いかにも地域密着してそうなお肉屋さんだ。
こういうお店って入るのに勇気いるよね。
すみませ~ん。チャーシュー的な物ってアリマスカ~?
(店内では黙々と作業をされる方が数名。雰囲気に気圧されそうになる。)
ありますよ、これで良ければ。1400円です。
(正確な金額を失念してしまったがこのくらいの金額だった)
無骨なやりとりをした。お店の雰囲気や店員さんの寡黙な感じを受け止めて、こちらも必要最低限な会話しかできなかった。
とは言え、さすがお肉専門店なだけあってチャーシューがちゃんと置いてあったし、めちゃくちゃ美味しそうな外見をしてやがる…!
最後に向かうのはスープストック東京。
チェーン店だが正直僕は初めてこのお店を利用する。おしゃれすぎて男子ひとりではなかなか寄りつけないお店だ。
スープだけ買う、この行為のおしゃれさは他に類を見ないだろう。
ただ、美味しさが約束されているということは各所から聞こえてくる。そりゃスープだけでチェーン展開できるほどだから間違いないだろう。
お昼前くらいにお店に着いたがすでに注文の列が出来ていた。やはりすでに店内で食べている人も並んでいる人も女性率が高い。
そんななか男ひとりで列に並び、オマールエビのビスクを単品でテイクアウト注文した僕は、先ほどの棚橋畜産でいくらか勇気を身に付けていたのかもしれない。
これがラーメン三銃士のラーメンだ!
名古屋のラーメン三銃士がやってきた。
いただきます…
麺によくスープがからんでる…
勢いでチャーシューも食べまして…
うんまい!♡
まずガツンと来るのはエビの濃厚な旨味。
そもそもスープストック東京を初めて食べたけど、前情報としてこのオマールエビのビスクがめちゃくちゃ美味いということだけは知っていた。その前情報に偽りなく、かなりハイレベルだ。さすがはスープの専門家。
そしてそれを余すことなく絡ませ一体となって口に入ってくる麺。
「箸で持ち上げるのすら重たいよ…」と思わざるを得ないほど絡んでる、いやもはや“まとわりついている”。麺の「スープ、持ち上げます」という意思すら感じる。スープと麺、どちらも主役であり相互に高め合ってる様は、さながら社交ダンスのようだ…。(は?)
そんな2人にも負けない存在感を放つチャーシュー。
一口食べると肉の旨みまみれ。正直言うと、一般的なラーメン屋のチャーシューより明らかに美味しかった。マジでこれは専門店だ。これだけで麺とスープのタッグにも勝ってしまいそうなほどの爆発力があった。食べたあと目ぇ見開いたもんね。
美味しかった…。
即興的ではあったけど、さすがにどれも専門店のレベルの高さを思い知った。
ラーメン三銃士の名は伊達じゃないぜ…
ごちそうさまでした。
これで自分の中ではラーメン三銃士の汚名は返上できたと思う。
ラーメン三銃士のコラ画像を見たことがある人は、一度身近なラーメン三銃士を探して試してみるといいと思う。
食べたあと必ず「ありがとう、ラーメン三銃士…」と思うはずだから。
暇つぶし評価
【最大評価★5つ】
時間つぶせる度:★★★⋆
楽しさ:★★★★
実用性:★★★★
費用の掛からなさ:★★★★
おすすめ度:★★★★
おわり